令和元年にavexからデビューし、J-POPのリバイバルサウンドを歌うアーティストとして注目を集めた、安斉かれんさん。
そんな彼女は2020年9月に6thシングル『GAL-TRAP』をリリース。今までの楽曲とガラッと雰囲気の違う曲調が反響を呼びました。
そんな安斉かれんさんの新曲『GAL-TRAP』の聴きどころや独自の作曲方法、彼女のクリエイター気質な素顔に迫りました。
Contents
新曲『GAL-TRAP』について
タイトルに込められた”2つの意味”とは
新曲のタイトル『GAL-TRAP(ギャルトラップ)』には、2つの意味があるそう。
1つ目は、HIP-HOP(ヒップホップ)のジャンルである「トラップ」。2つ目は、ギャルが仕掛ける「罠(トラップ)」です。
タイトル通り、流れるような軽やかな曲調に、ハッとするようなさまざまな仕掛けがされています。
曖昧な感情を表現
「曖昧なのが世界のカタチなんだよね?」のキャッチコピーにもあるように、この曲では日常で感じる”曖昧な感情”を表現したそう。
悩んでいるわけでも落ち込んでいるわけでもないけど、なんとなくふわふわした感情。
友達とワイワイ遊んだり、仕事をしている時には感じないけれど、夜に1人に家に帰ってきてぼーっとする瞬間にふと感じる感情。
言葉に表しきれない、そんな感情を音楽にしたといいます。
安斉かれんさんが作詞作曲に参加
「本当に自由に取り組むことができた」
新曲『GAL-TRAP』では、安斉かれんさんご本人が作詞作曲とサウンドプロデュースに参加。
もともとピアノを弾きながらメロディーを作ったりはしていたものの、ようやく曲として形にすることができたといいます。
楽曲制作自体は「本当に自由に取り組むことができた」と語るかれんさん。
プロデューサーさん達とスタジオに入り、「楽しくわいわい音楽作りたいね」という感じで制作が始まったそうです。
生活音をサンプリングして使用
『GAL-TRAP』の制作では、溜息や笑い声、口笛、爪と爪をぶつける音など、日常で生まれるような音をサンプリングして使用。
ふわふわしながらレコーディングブースに入り、「次、爪の音やる〜」というような気楽な感じでレコーディングをしたそうです。
話を聞いているだけでなんだか楽しくなってしまうような空気感ですよね。
かれんさんはもともと、沈黙を避けるために爪を鳴らしたり、口笛を吹いてみたりする癖があるそう。
そんな自然な仕草から生まれる音でさえも、「トラックにしちゃおう!」と思い、楽曲に詰め込んでいったといいます。
新たなジャンルの誕生?
歌詞にするのも難しいような感情を曲にしたことで、全体的に曖昧な曲になったという『GAL-TRAP』。
歌詞もメロディーも曖昧で、新たなジャンルを作ろうというよりも「できあがったらこうなった」という感じだといいます。
参考にした曲などもなく、いいなと思うメロディーをつなぎ、本当にゼロから作り上げていったそうです。
実際に『GAL-TRAP』を聴いてみると、耳に心地良く、日常に寄り添ってくれているような感覚になりました。
自然に、自由に楽しみながら制作された曲だからこそ、聴く人に心地よさや楽しさを感じさせてくれるのかもしれません。
ジャケット写真は”すっぴん風”
ジャケット写真は、すっぴんに近い表情で撮影。ばっちりメイクで”戦闘モード”な普段とは違う一面を表現したかったといいます。
メイクを落とすとふと我にかえり、ありのままの自分と向き合うような感覚になることがありますよね。
『GAL-TRAP』のジャケット写真からも、そんなかれんさんの”素”に近い表情を垣間見ることができます。
MVに込められた意味
MVに出てくる大きなテディベアは、かれんさん自身の分身でもあり「昼と夜の自分」と「大人と子供」の狭間を表現しているそう。
大人になろうとする自分と、「ならなくていい」という自分。かれんさんは、人生はその繰り返しなのではないかと語ります。
なんだか深い言葉ですよね。いつまでも子供でいたい、という気持ちは誰しも心のどこかに持っている感情なのではないでしょうか。
“意外と言えん「ぴえん。」”
『GAL-TRAP』の歌詞の中で特に印象的だったのが、”意外と言えん「ぴえん」”というフレーズ。
SNSで常に誰かと繋がれる時代になったものの、それはあくまで「良い部分」を切り取ったものでしかありません。
人それぞれに多かれ少なかれ悩みがあり、人にはなかなか話せないこともある。
『GAL-TRAP』は、そんな言葉にできない感情と向き合う人たちに寄り添ってくれる1曲だと感じました。
安斉かれんの作詞方法とは?
メモに気持ちを書き溜める
高校1年生の時に歌を始めたときから、iPhoneのメモに歌詞を書き溜めるようになったという安斉かれんさん。
いいことも悪いことも単語としてメモに残し、作詞の際はそのメモから発想を広げて、歌詞のヒントにするそうです。
曲をもらったときは、iPhoneのメモにある言葉を歌詞に当てはめていくそう。
メモには綺麗な道を歩いたらそれについて書いたり、見た風景について書いたり、日記のように1言書くこともあるそうです。
「リアルタイムで素直な気持ち」を書く
安斉かれんさんは、歌詞を書く時は「リアルタイムで素直な気持ち」を書くことを意識しているそう。
リアルタイムの気持ちを素直に書くことで、共感される歌詞が書けるとも考えているそうです。
以前書いた歌詞は今では書けないし、歌詞を見ることで成長も見られると語る安斉かれんさん。
飾らず素直な気持ちを伝えたいと考えているそうです。自然体な安斉かれんさんらしい作詞方法ですよね。
映画から影響を受けることも
安斉かれんさんは、自分以外の経験やストーリーを作って歌詞を書くこともあるそう。
小説や映画から影響を受けることも多いそうです。
安斉かれんさんは映画から特に影響を受けることが多く、「ヘルタースケルター」や「蛇にピアス」など、「重い何かが心に残るような作品」が好きだそう。
安斉かれんさんの歌詞は、映画の世界観にもあるような、ちょっとディープな世界観のものも多い印象です。
歌詞の世界観にも変化が?
10代の頃に書いた歌詞は「はっきりしたメッセージが多かった」と語る、安斉かれんさん。
今は過去を美化したり今より背伸びしたりしたくないという等身大の思いがあるといいます。
また、かれんさんは「結論をはっきりさせて圧倒的に共感されたいとは思わない」とも語っています。
共感される歌詞をあえて書こうとするのではなく、ありのままの気持ちを書こうというスタンスなのかもしれませんね。
まとめ
今回は、安斉かれんさんの新曲『GAL-TRAP』の制作過程や、安斉かれんさんが楽曲に込めた想いなどについてご紹介しました。
音楽ジャンルとしての新鮮さと、安斉かれんさんの魅力やオリジナリティが詰まった1曲になっていると感じました。
あくまで自然体ながら、時代に寄り添ってくれるような優しさや、頼もしさを持っている安斉かれんさん。
今後もそんな安斉かれんさんが発信する音楽や、彼女の活躍に注目していきたいと思います。
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安斉かれんのプロフィール
名前:安斉かれん(あんざいかれん)
生年月日:1999年8月15日
年齢:24歳
血液型:B型
身長:157cm
出身地:神奈川県藤沢市
職業:歌手、女優、モデル
活動期間:2019年-
事務所:エイベックス・マネジメント
令和元年に「世界のすべて敵に感じて孤独さえ愛していた」 でavexからデビュー。ABEMAのドラマ『M 愛すべき人がいて』出演でも話題に。
“ポスギャル=ポストミレニアルギャル”としてインスタなどのSNSでも注目を集めている。